TOEIC Part5(リーディング)は、短文穴埋め問題です。
出題内容
- 出題は30問
- 短文の空白に当てはまるものを4つの選択肢から選ぶ
- 日本の学校教育で英語を学んだ人は一般的に文法が強いため対策しやすい
- 集中的にトレーニングすることで短期間で得点を挙げることができる
- このパートの解答時間を短くすることが、リーディング完答のために重要
- リーディング完答のためのPart5目標解答時間は8-10分、1問あたり16-20秒
もくじ
問題集・参考書選びのポイント
問題集選びのポイントがいくつかあります。
公式問題集を入手する(入試は過去問が、TOEICは公式問題集が必須)
テストに向けて本番に近い問題でトレーニングすることが大事です。
この点で最適な問題集は公式問題集です。TOEICの作成者が出版しているものなので、TOEICも出題と極めて近い問題で構成されていて、本番で正解するための語彙や文法知識を得ることができます。
TOEICでは過去問がありませんので、入試で過去問を使うのと同じように、TOEICでは公式問題集を使います。
また、スコアアップのために解答時間を短縮していきますが、本番に近い問題であるため、本番を想定した時間管理の練習もできるのが公式問題集のいい点です。
公式問題集の出題傾向を踏まえて作られている問題集を使う
公式問題集1冊に収録されているのは模擬テスト2回分です。Part5の30問×2=60問で2冊買っても120問にしかなりません。
一方で、70%以上の得点率にするためには500問程度か、できれば1000問ほど欲しいところです。
単語や文法問題の解説で、単語や文法の解説が的確にされていること、類似の問題が出た場合に解けるような解説がされていること。
ある問題を解いて答え合わせしたとして、その問題が解けるだけでなく他の類似問題も解けるようになることが、より効率的なスコアアップのためには重要です。
実はこの点で言うと、公式問題集はちょっと物足りないです。公式問題集は問題の内容や使用語彙等が本番に近い点では最強ですが、この点が唯一物足りない部分となっています。
Part5での効率的なスコアアップを目指す場合は、この点も考えて問題集選びをする必要があります。
Part5対策の問題数は800-1000問程度を目安にする
だいたい30問×30回分程度の問題数です。このくらいの問題数をこなすと、前に見たような問題をまた解く、という経験を何度もするようになってきます。
そのため、頻出の単語・表現、問題形式が身についてきますので、スコアが70-80%以上取れるようになり、かつ、解答速度も上がってきます。
ただ、これくらいの問題数をこなしてくると、正答率が80%以上になっているようなケースでは、正答率があまり上がらなくなってきます。
これは、難問に正解することは、問題数をこなすだけでは困難な面があることが影響しています。これ以上あげるためには、難問を扱った問題集をやりこむなどの対策が必要になってきますが、950程度までを目指す受験者には、それをやるよりも他のPartに時間を振り向けてスコアアップを目指す方が効率的です。
そのため、950以上や満点を目指すような場合でなければ、良質な問題集の800-1000問程度の問題数を目安としてPart5の準備をするのが妥当なラインだと思います。
問題集・参考書の組み合わせは、公式問題集+TOEIC単語集+Part5問題集が標準
準備する問題集や参考書は、公式問題集2-3冊、TOEIC単語集1冊、Part5問題集1-2冊が標準です。あまり少ないと問題数が足りなくなり、多すぎると復習して定着させながら進めるには量が多すぎる、ということになります。
ご自分の目標スコア、学習速度、テストまでの期間などに応じて、調整するのが良いと思います。はじめは一冊ずつ良いと思うものを買って解いてみて、どれくらい時間がかかるかを見てから、最終的な分量を決めるのも一つの手です。
正答率と時間を記録してトレーニングする
一度に20-40問程度を連続で解く練習をし、その際に、正答率と所要時間を測定し、一問あたりの時間が16-20秒かそれ以下になるよう時間短縮していきます。
正答率が上がらずに時間短縮だけできても意味がありませんので、正答率が上がる・時間が短くなる、という両方が達成できているかを把握しながら進めます。
TOEICの問題形式に慣れること、単語・文法の知識がついてくることで、正答率は徐々に上がってくるはずです。
2,3日ではなかなか上がりませんが、数百問学習したあたりでは学習開始初期に比べて正答率が向上していると思います。
間違えた問題を中心に復習して、単語や表現、正解の理由を全て覚える
間違えた問題はもちろん復習します。
それだけでなく、当たっていた問題でも、その選択肢が正解である理由が不明な問題はそのままにしておくと同じような問題が出た場合に失点につながることが多いです。
ですから、間違いを明らかにするだけでなく、それが正解になる理由もはっきりさせながら学習しましょう。
速く解ける問題と時間がかかる問題がある
数秒で答えられる問題と、15-30秒程度かかる問題があります。
数秒で答えられる問題は、品詞を選ぶ問題や、異なる意味の単語から適切なものを選ぶ問題などです。慣れれば5秒以内で答えられるものもあります。
一方、文脈を読み取ることで空白に入る選択肢がわかるような問題では、文章を全て読み込んでから選択肢が合っているか選択するようになるため、比較的時間がかかります。このような問題を解くには30秒程度かかることもあります。
問題によってかかる時間が違うことを念頭に、30問トータルで8-10分くらいの解答時間で解き進められるようにします。
分からない問題を捨てることもスコアアップのための重要ポイント
問題集を解くときに、わからない問題を捨てる練習も大事になります。
TOEICでは5-10%程度の割合で、900点以上取るような受験者でも間違えるような問題が出ます。このような問題が出た場合に、時間をかけすぎないようにすることが大事です。
大学入試などでは、このような問題をじっくり考えるだけの時間的余裕がありますが、TOEICではそれがありません。
時間をかけすぎてしまうと、正答率が上がらないばかりか、時間があれば解ける問題に取り組めず、点数を失ってしまうことになります。
分からない問題は見切りをつけて、正解の可能性があると思った選択肢から適当に選んでマークして次に進みます。
適当マークの価値の計算
状況 | 正答数 |
全く見当がつかない問題を適当マーク(4択) | 1/4問正解 |
選択肢のうち1つを消去できたもの(3択) | 1/3問正解 |
選択肢のうち2つを消去できたもの(2択) | 1/2問正解 |
選択肢を一つに絞れない問題で、1/4ー1/2問の正解と他の問題を解くための時間を確保することができるか、それとも、他の問題を解くための時間を削ってスコアを失ってしまうか、ここでスコアに大きな差が出てきます。
ぜひ、上手に捨てる力を身につけてください。
ジャンル別のおおまかな出題割合
語彙 | 50% |
品詞 | 17% |
代名詞 | 10% |
動詞 | 7% |
時制 | 3% |
比較 | 3% |
前置詞 | 3% |
疑問詞・関係詞 | 3% |
語彙問題が出題数最多
圧倒的に出題が多いのは単語や表現の意味が分かれば正解できる語彙問題です。
これは、全体の約50%を占めます。
つまり、Part5では単語や表現をどれだけ知っているかで、正答率も解答時間も変わってくるということになります。
Part5は初期に徹底的にトレーニングする
なぜ初期に対策するか
TOEIC対策の初めにPart5の学習をすることを強くおすすめします。理由は以下の通りです。
- 文法に強いとされる日本の英語学習者に適しており得点が伸びやすいから
- 内容が似通っているPart6の解答速度、正答率も上げることができるから
- TOEIC頻出の単語や表現を身につけることができ、他のPartの学習に活かせるから
- リーディングPartの解答率に大きく影響するPartだから
さいごに
Part5はスコアを上げやすいパートであり、短時間で解けるようにすることで、リーディングパート全体のスコアアップにも効果が出ます。
このPartを攻略することで、目標スコア達成に近づけてください。
応援しています。
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