TOEIC Part3(リスニング)は、会話問題です。
出題概要
- 出題は39問(3問×13セット)
- 設問は一つの対話に対して3
- 対話の読み上げ + 3つの問題文の読み上げ → 選択肢を選ぶ という流れ
- 対話は2人か3人で行われる
- 対話は、ABAB(2人の場合)、ABCACB(3人の場合)のように1人2回程度ずつ話す。
- 問題用紙には、問題文とその選択肢(A)(B)(C)(D)が印刷されている
- 問題間の間隔は約7秒
もくじ
対策のポイント
リーディング力も必要とされる
リスニングのテストではあるのですが、問題文と選択肢の内容をパッと読んで内容を把握するリーディング力が必要とされます。
特に最近の問題では、問題文・選択肢の文章が長くなる傾向にあるので読解力の向上が重要です。
話のあらすじがわかれば、ほとんど正解できる
Part1,Part2と違い、時制や疑問詞などの細かい聞き取りができないと誤答してしまうようなことはほぼありません。また、Part2に見られるような引っ掛け問題のようなものはほとんど見られません。
話の場面、会話のあらすじ、問題になっていること、その解決策の提案、が大筋でわかればほとんどの問題に正解できます。
何を聞き取るか
以下のことを聞き取ることができれば、話のあらすじをとらえることができます。
- 話している場面
- 話している人の関係
- 話している内容・発生している問題
- 発生している問題に対する解決策や次に何が起きるか
Part3では、話の展開にある程度決まったパターンがあります。
そのため、公式問題集で出題された問題の内容や話の展開を頭に入れていくことで、かなり問題慣れすることができます。
公式問題集を2冊用意すれば、約50種類の会話問題を解くことになります。これだけの問題数を解けば、出題される場面や、話の展開の仕方をある程度カバーできるでしょう。
特定の情報を聞き取らないと答えられない問題がある
話の流れが解れば答えられる問題がほとんどですが、時間・場所・金額など特定の情報を聞き取っていないと答えられない問題があります(約5-10%)。
問題を先読みした時点で、解答の選択肢に目を通して、時間・場所・金額などの詳細情報を聞き取るべき問題かを判別します。
問題の先読みの仕方
先読みのタイミング
Part3の問題前の解説の時間と、問題間インターバル、設問間のインターバルを使って、事前に問題の選択肢に目を通します。
場合によっては、Part1,2の問題説明の時間も使って先読みをします。
先読みの2つのポイント
一般的に、選択肢まで全て先読みすることは時間的に難しいです。
そのため、先読みは以下の2点にポイントを絞って行います。
- 問題文を読むことで話のあらすじを予想する、聞き取るべきポイントを頭に入れる。
- 選択肢にはサッと目を通すだけにし、数字、日付などの細かい情報を聞き取る必要がある問題かを判断する。
選択肢まで読み込むのは、時間に余裕がある場合のみにするといいです。
問題の先読みでは、設問と選択肢中のキーワードから話の内容をある程度予想できる場合がある
設問を先読みから、話の内容をある程度予想する例をあげます。
以下はTOEIC Part3の鉄板出題パターンの1つである、仕事の場面で問題が発生し、それに対する解決策を話し合い、何かを提案される、という流れの会話の問題文です。
3つの問題文は以下の通りで、読むとある程度話の流れを予想することができます。
Where do the speakers most likely work? (話し手たちはどこで働いていると思われますか?)
→仕事の場面での会話だな。
What problem do the speakers have?(話し手たちはどのような問題を抱えていますか?)
→何か問題が発生した話だな。
What are the man probably going to do next?(この男性は次に何をすると思われますか?)
→問題に対する解決策・次の展開を聴いておけばいいな。
先読みができなかった場合
Part3は話のあらすじを理解すれば解答できる問題がほとんどですので、先読みが中途半端にしかできなかったとしても、聞き取りがある程度できてあらすじがわかればほとんどの問題に正答可能です。
とにかく、音声を初めから聴き取ることに集中しましょう。
図表付き問題への対応
図表付きの問題が3問程度出題されます。図表が関連する設問は1つの会話に3問ある設問のうち1問のみです。
設問を見ていった場合、図表をどの設問で使うことになるかがパッと分かるような表記になっています。
図表の内容と、会話の内容の関連部分が理解できれば、解答できるような内容になっています。
図表も先読みの対象となるため、Part3が難しく感じられる段階では図表付きの問題はより一層負担に感じられることもあるかもしれません。
その場合は、図表の内容と選択肢の対応する部分だけに目をつけておき、会話の中で関連する内容が出てきたら注意して聴き取るようにします。
TOEICリスニングの基礎力を上げるトレーニング
Part3は、Part1やPart2に比べて問題の読み上げスピードについていけなくなりがちです。
その場合には、以下のことを試すと効果が得られると思います。
TOEICリスニングの語彙を増やす
意外に重要なのが、語彙を増やすということです。
単語が理解できないと、会話のあらすじがわからない、会話のあらすじがわからないとスムーズに解答できず時間が足りなくなる、時間が足りなくなって問題文を読むことがおろそかになり正答率が落ちる、という悪循環におちいりがちです。
リスニングでは聞き取りが重要なのはもちろんですが、理解している単語や表現が増えることで会話を理解する力が上がることを分かっておく必要があります。
語彙を増やせば会話の理解が簡単になり、正解率が上がると同時に、時間的に追い詰められることがなくなっていきます。
Part3対策の問題を解いたら、その文章に出てきた単語・表現を全て覚える、TOEIC用の単語集で語彙力を高める、というような形でどんどん覚えていってください。特に公式問題集に出てきた単語は全て覚えるべきです。
会話文・問題文の中で、わからない単語や表現が3つ以上ある場合、会話文のあらすじの理解やスムーズな回答にかなり影響がでます。
会話文の中でわからない単語・表現が1つ以下になるように語彙力をつけていくとよいです。
自分が会話文の中で、どの程度わからない単語があるかを把握するために、Part3の問題集を解いた際には、会話の書き起こし(Transcript)の中の分かっていなかった単語・表現にマークしてみてください。学習を続けていくうちに、これが徐々に少なくなっていくはずです。そして、その数がゼロに近づいたときに、だいぶ理解できるようになってくるはずです。
単語や表現の習得には、TOEIC用にカスタマイズされた単語集と、公式問題集を使うのが効率的です。
Part3の練習問題をたくさん解いて復習する
リスニングの中で、Part3,Part4は負荷が大きめのパートなので、たくさん問題をこなすのはつらいのですが、やり込めば慣れてくるという面があります。
たくさん解いて、語彙や出題パターンをたくさん覚えることで正解力を高め、スピードについていけるようにします。
リーディング力の向上
問題文と選択肢の読解の正確性と速さがないと、時間的に追い詰められてしまいます。
文章を正確に早く読むトレーニングをすることが重要になります。
若干早い速度で再生して聞き取る練習をする(特に本番前に行う高負荷トレーニング)
ある程度TOEICの問題形式に慣れてきて、聞き取りの力もついてきてからやれることに、高速再生練習があります。
スピードの調節ができるプレーヤーを使って、1.1-1.2倍速程度で再生して解答する練習をします。
これは、速い読み上げ速度で理解することと、短い時間で解答する練習になります。
本試験が近づいてきた時期に速度を速めて練習しておくと、リスニングに余裕をもって臨めます。
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