TOEICは、リスニングセクション45分、リーディングセクション75分の試験時間となっています。
そのうち後半のリーディングで時間が足りず、時間内に終わらず悔しい思いをした、速く解答するためにはどうしたらいいかわからない、という人も多いと思います。
ここでは、リーディングPartでうまく時間を使い、全問解答かそれに近い状態にすることで、TOEICスコアを飛躍的に上げる方法を解説します。
もくじ
TOEICリーディングセクション時間配分のコツ
事実:TOEICは時間が足りなくなるよう設計されている
TOEICは、大学受験などと違って、900点以上取れるような上級者でない限り、速く解き進める対策をしない限り全問解答できないように設計されています。
そのため、次のような対策をすることで問題を可能な限り多く解いてハイスコアを目指します。
コツ:解らない問題を捨てて、簡単な問題を多く正解する
TOEICには、900点以上取る人でも間違えるレベルの問題が5-10%含まれています。このような問題は、多くの受験者にとっては時間をかけて考えてもわかりません。
また、いかに難易度の低い問題でも、自分が身につけていない知識を問われれば、まぐれ当たり以外では正解できません。
そのため、自分に分からなそうな問題や、初めから時間がかかることがわかっている問題は、時間をかけず適当にマークするか、解くのを後回しにして、最後の問題である200問目まで到達できるようにします。
それによって簡単な問題をより多く解けるようにします。
具体的な問題の取捨選択については後に説明します。
全問解答のための標準スケジュール
Part5,6は、知識があれば短時間で解ける問題が多いです。一方で、Part7は、難易度が低い問題もたくさんありますが、一問あたりに消費時間は長めです。
時間配分の基本は、Part5,6では1問あたりの時間を短くして時間を節約し、Part7に時間を55分以上残すことです。ここでは、見直す時間やPart7が難問である場合も考えて、Part7に57分残す下のようなスケジュールをおすすめします。
Part5 | 13:46-13:56(10分) |
Part6 | 13:56-14:04(8分) |
Part7 | 14:04-15:01(57分) |
※13:00からリスニングが開始されて45-46分で終了し、リーディングの開始時間は13:46からになるのが標準です。そこから、75分のリーディングセクションが始まり、15:01までで終わるのが一般的なスケジュールです。
各パートの時間配分と時間短縮のコツ
ここでは、パートごとの時間の使い方、捨てるべき問題の例と捨て方について見ていきます。
TOEIC Part5の時間の使い方
13:46-13:56(10分)
問題数 | 所要時間 | 一問あたり |
30 | 10分 | 20秒 |
Part5の語彙や文法を学習していくと、かなり短時間で解ける問題も出てきます。短いものだと5秒程度で解くことが可能です。
そのため、一問あたりの所要時間は20秒ですが、問題によって5-40秒程度の幅があると考えてください。
全文読むか、一部読んで答えるか → 基本全文読みを推奨
Part5を解くときに、全文読んで答える方法と一部読んで答える方法があります。
全文読まないと間違えてしまう問題も含まれていますので、私は「全文を読むつもりで解答し始めて、途中で明らかに解答がわかった場合はそこで読むの止める」という方法を推奨します。
1問に1分以上かかったら、自分にとって難問なので捨てる
Part5では、問題の形式を見て時間がかかる問題・難問であることを見抜くのが難しいです。
ですから、1分考えても解らなかったら捨てる、ということにします。
TOEIC初心者の人はもう少し見切るまでの時間を長くしてもいいでしょう。問題の難易度の把握が上手な上級の人は、もっと短くてもいいと思います。
TOEIC Part6の時間の使い方
13:56-14:04(8分)
問題数 | 所要時間 | 一問あたり |
16 | 8分 | 30秒 |
Part5に比べると1問あたりの時間は長めに確保できますが、長文を読んで、前後の文脈を理解して解答する問題が多くなるので、Part5と同じくらいの読解速度・考えるスピードで解いて、ちょうど1問30秒程度で解答できる感覚になります。
初めの問題までは、全文読んでいった方が良い
文章が長く、文脈を理解して解かなくてはならない問題が全体の半数以上あり、初めの問題がそうである場合も多いのがPart6です。全文読んで解答すると、ほとんどの人は1問30秒では足りません。
そこで、おススメの方法は、初めの問題までは全文読む、というやり方です。これだと、全文を読まずに解答できると同時に、初めの文章で、どのような状況で書かれた文章なのかを理解することができ、各問題に解答しやすくなります。
具体的な手順は以下の通りです。
初めの問題まで全文読み、後は問題のある文を中心に読んで解答する手順
- 初めの問題までは全文読んで解答
- 2つ目の文章からは問題のある文章を読んで解答
- 文脈が分からないと答えられない場合は前後を確認して答える
1問に1分以上かかったら捨てる
ここでもPart5と同じように、時間がかかったら捨てる方向で対応します。
TOEIC Part7の時間の使い方
14:04-15:01(57分)
問題数 | 所要時間 | 一問あたり | |
シングルパッセージ | 29問 | 25分 | 51秒 |
ダブルパッセージ | 11問 | 13分 | 70秒 |
トリプルパッセージ | 15問 | 19分 | 81秒 |
ダブルパッセージでは2つの文章から手がかりを見つける、トリプルパッセージでは2つないし3つの文章から手がかりを見つける問題があるため、長めに時間を配分します。
時間がかかるのがわかっているNOT問題は後回し
NOT問題とは、選択肢のなかから文章の内容と異なることを述べている選択肢を選ぶ問題です。
選択肢が正しいかを全ての選択肢について確認していく、というやり方で進めるので、普通の問題よりかなり時間がかかります。
元々時間どおりに終わるのが難しい人は、他の問題が終わった後に戻って解くようにするのが時間効率としては良いでしょう。あるいは、初めからNOT問題は適当マークで進めるという思い切った選択もありです。
1問あたりの時間管理に特に注意
1問解くのに時間がかかるPartであり、集中力が切れてきている状況で臨むPart7では、1問に時間をかけすぎてしまうというミスが起きがちです。
気づいたら、1問解くのに3分4分と時間が経過してしまっていた、ということもあるでしょう。
2分かかったら捨てる、2度考えて解らなかったら捨てる、など、自分で基準を設けて取り組むのが良いと思います。
TOEIC本番でハイスコアを取るためには、難しい問題に対して、粘り強く取り組むことよりも、潔く捨てることの方が大事です。
さいごに
TOEICリーディングパートで時間が足りなくなるというのは、ほとんどの受験者の悩みです。
しかしこれは見方を変えると、きちんと対策をすれば、周りに差をつけられるポイントであるとも言えます。
大げさではなく、時間の使い方を変えるだけで数10点のスコアアップに結び付けられますので、ぜひこの記事を参考にして時間の使い方の戦略を立てて臨んでください。
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