TOEIC900取得に単語帳はいらない?【TOEICおすすめ単語帳比較】



  • 「TOEIC受験に単語帳はいらない」という話を聞いたことがあるけれど不要なのだろうか。
  • TOEIC単語帳はどんな基準で選べばいいだろうか。
  • 大学受験や英検で使った単語帳をそのまま使っていいのだろうか。
  • TOEIC900を効率的に取るための単語帳は?

これらの疑問に答えます。

私は単語帳なしで公式問題集を中心に単語力をつけて、500点台から2か月でTOEIC950に上げましたが、今発売されている単語帳があれば、1か月くらいで同等以上の成果をあげられたと思います。良い単語帳を使わず時間を無駄にしました。

現在販売されている単語帳を使えば、短時間でTOEICスコアを飛躍的に上げることが可能です。

この記事では、単語帳を選ぶ基準と、オススメの単語帳を紹介していきますので、自分に合った単語帳を使ってハイスコアを実現してください。

TOEIC単語帳選びが短期間でのスコアアップに重要な理由

以下にあげた理由から単語帳を使うことが短時間でのスコアアップに重要です。

TOEICで出る単語は限られている

TOEICではビジネス英語の基礎の単語が出題されます。

また、ビジネス英語のなかでも、TOEICでは出題されない単語が多々ありますので、正確に言うと、TOEIC英語とビジネス英語がイコールというわけではありません。

TOEICのスコアを上げたいなら、TOEICに特化した単語帳を使うことで、TOEICに出る単語の理解度を飛躍的に高めるのが最短の道になります。

大学受験向け(DUO3.0、鉄壁)、英検向け、TOEFL・IELTS向け(TOEFLテスト英単語3800)などを使うことは避けましょう。

TOEIC単語帳は1000円-2000円程度で買えます。TOEIC出題単語を網羅的に覚えるためには良い投資だと思います。

TOEICでは英単語が分かっているだけで正解できる問題が多い

TOEICでは、英単語の意味や使われ方が分かっているだけで正解できる問題がたくさん出ます。

反対に、文法や出題傾向を完璧に把握していたとしても、単語がわからないために間違ってしまうケースが多いです。

TOEICにおいて、単語学習はスコアアップに直結します。

単語帳によって、単語の質とフレーズの質に差がある

単語帳の質をはかる重要な指標に下の2つがあります。

  • TOEICで出題される単語が収録されているか
  • TOEICで出題されるフレーズ(センテンス)が収録されているか

フレーズとは、”participate in a workshop(ワークショップに参加する)”のような短文、センテンスとは、”John participated in a workshop held at the head office(Johnは本社で行われたワークショップに参加した)”のようなフルの一文です。

最近は、TOEICで出題されるフレーズを、ほぼそのまま例文として収録したものが増えてきました。

これが単語帳を使った学習効率を劇的に高めていますが、例文の質は単語帳によって様々なので良いものを選ぶことが大事です。

出題情報が載っている単語帳がある

以前ならば、出題傾向を学ぶためにはTOEIC攻略本を買う必要がありましたが、最近の単語帳には、出題に関する情報が載るようになってきました。

正確な出題情報を載せている単語帳を選べば、TOEICで出る単語を身につけながら、出題傾向も把握できる、というとても効率的なTOEIC攻略の進め方ができます。

TOEIC900に必要な語彙数は、高校英語+TOEIC特化単語帳でカバーできる

よく、TOEIC600は5000語、700は8000語、850は10000語程度の単語力が必要、という情報を聞きますが、それは、TOEIC向けに特化しない単語学習をした場合の話です。

TOEIC向けの単語帳を使って準備すれば、7000語程度で900取ることが可能です。

高校卒業程度(4500単語)+頻出単語帳1冊(見出し1000単語+類義語等1500)= 7000語程度

ただし、ここで重要なのは、「TOEIC」と付いている単語帳がTOEICに特化した単語帳とは限らない、という点です。(この記事ではTOEICに特化した単語帳をおすすめします)

私は、高校の単語数(4500)+大学の単語数(1000程度)+公式問題集中心に2000単語=7500単語程で、950を取っていますが、単語帳を使わなかったために、①単語を習得する時間がかかりすぎたことと、②出題される単語を網羅しない状態で受験したこと、が反省点でした。

公式問題集や文法問題集等で出てきた単語を覚える、というやり方は、単語の数を増やすスピードが遅すぎるのです。一方で、単語帳を使えば、かなり効率的に出題されるボキャブラリーを増やせます。

スコアを上げやすい順番で学習できる単語帳がある

TOEICは、難易度低・中の単語が多く出てきます。一方で、難易度の高い単語の出現頻度は低いです。

これは、難易度低・中の単語を理解している受験者にとってはかなり助かる出題の仕方です。

なぜなら、難易度が高い単語を覚えていなくても、多くの問題文は難易度の低めの単語のみで構成されているために、意味が分かって正解できるからです。

また、難易度の高い単語が含まれている問題でも、それ以外の単語がほぼ理解できるため、文脈から分からない単語の意味を類推して正解を導き出す、といったことが可能になります。

TOEIC単語帳には、単語の収録方法が何種類かあります。主なものは以下の4つです。

主な収録方法

  • 難易度(目標スコア)別・出題頻度別・重要度別
  • カテゴリー別収録
  • 品詞別収録
  • アルファベット順収録

「難易度(目標スコア)別・出題頻度別・重要度別」は、ニュアンスが若干違いますが、おおむね、出る順で収録されている、という点で同じです。これが最もおススメの収録方法です。

「カテゴリー別収録」は、難易度が低いものから高いものまで、同じカテゴリーの文章の中で学んでいくような形式をとります。そのため、難易度が高いものを理解するのに時間がかかってしまい、学習速度が遅めになってしまいます。

「品詞別収録」は、名詞、動詞、形容詞などで分けて学習するパターンのものです。難易度で分けた後に品詞別に分けているものもあり、そのようなものは、「難易度(目標スコア)別・出題頻度別・重要度別」と同様だとみることができます。

「アルファベット順収録」は、出題頻度などに関係なく、AからZの順に並んでいるものです。学習効率が高まらない収録方法です。

同義語・対義語・他の品詞の収録に違いがある

TOEICの出題傾向を把握したうえで、同義語や類義語、品詞などの収録があることは優秀な単語帳の必須条件の一つです。

見出し単語の出現回数に違いがある

見出し単語として出てきた単語が、それ以外の場所でも出てくると、一つの単語について学習する場面が2回、3回と増えるため、記憶に定着させることができます。

エビングハウスの忘却曲線でも示されている通り、一度学んだことでも時間が経つとどんどん忘れていきます。しかし、一定の時間が経った後に復習すると記憶に定着しやすくなります。

通常は、単語帳を繰り返し学習する、という自分の取り組みによって、反復学習するのですが、中には単語を複数回登場させることによって単語帳学習を進めていくだけで反復学習できるような仕組みにしている単語帳もあります。

以上がTOEIC単語帳選びが重要な理由でした。

ここからオススメの単語帳をご紹介していきます。

金のフレーズ(出る単特急 金のフレーズ)【1カ月でTOEIC900取りたい人向け】

kin-no-phrases

対象 TOEIC500相当以上-上級
収録単語数 見出し1000単語
収録方法 4段階の目標スコア順
著者 TEX加藤
単語の質 ★★★★★(5/5)
例文の質 ★★★★★(5/5)
出題情報 ★★★★★(5/5)
おすすめ度 ★★★★★(5/5)
価格 961円(税込)
発音記号 あり

この本を書いたTEX加藤氏は、TOEICを毎回のように受験しており、受験後は試験会場近くのカフェなどで出題された単語などをメモして蓄積し、それを余すことなくこの単語集に反映してきました。

小さな本の中に、TOEICでスコアを上げるための単語・フレーズ・出題情報がぎっしり詰まっている金のフレーズは、TOEICの単語帳として現役最高峰です。

学習者が、できるだけ短い時間で、TOEICの単語やフレーズを習得でき、TOEIC出題情報を得ることもできる、という内容になっています。多くの単語が複数の箇所で登場しますので記憶に定着しやすいです。非常に時間効率良く習得できる単語帳です。

短時間でTOEICのスコアを上げたい人は金のフレーズ一択です。

より詳しいレビューと使い方については関連記事:『金のフレーズレビュー:公式ボキャブラリーブックと徹底比較!』をご覧ください。

 

TOEICテスト スーパー英単語【ビジネスで使う英語も学びたい人向け】

対象 TOEIC450相当-上級
収録単語数 見出し1005単語
収録方法 5段階の重要度順
著者 ロバート ヒルキ、小石裕子、ヒロ前田、白野伊津夫、ポール ワーデン (アルク)
単語の質 ★★★☆☆(3/5)
例文の質 ★★★★☆(4/5)
出題情報 ★★★★☆(4/5)
おすすめ度 ★★★☆☆(3/5)
価格 1620円(税込)
発音記号 あり

TOEIC関連書籍の著者として有名な5名の共著で、アルクから出ている単語帳です。

より詳しいレビューと使い方については関連記事:『TOEICテストスーパー英単語レビュー:ビジネスパーソンにオススメの単語帳』をご覧ください。

TOEIC出題情報の豊富さ、TOEIC向けのセンテンスが多く使われている点では、TOEIC単語帳として優秀だと思います。

また、5人で様々なコメントを出し合っているので、TOEICに関する情報だけでなく、単語の理解に役立つようなことも学べます。

単語のチョイス、例文の質、解説の内容的に、TOEIC特化というよりは「ビジネス英語特化の単語帳」というべきもので、仕事でよく使う表現がとても多く、ビジネスで使う英語力が向上しそうです。

おそらく、筆者の中に日頃ビジネス英語の講師として活躍している方がいるから、ビジネスマンが職場で使う英語が満載なのだと思います。

TOEICのスコアを上げるだけでなく日常のビジネスで使う英語も学びたいという人向けの単語帳です。

世界一わかりやすいTOEICテストの英単語【じっくり単語を学びたい人向け】

世界一わかりやすいTOEICの英単語帳

対象 TOEIC初級-上級
収録単語数 見出し804単語
収録方法 覚えやすい順
著者 関正生
単語の質 ★★★☆☆(3/5)
例文の質 ★★★☆☆(3/5)
出題情報 ★★★★☆(4/5)
おすすめ度 ★★★☆☆(3/5)
価格 1620円(税込)
発音記号 あり

著者は、スタディサプリの講師も務める有名講師の関正生氏です。

この単語帳のすごいところは、一つ一つの単語について説明がとても丁寧なところです。語源や単語に関するトリビアなどが満載で、単語によってはイラストや表などを使って解説しています。いろいろな情報を絡めながら単語を覚えることができそうです。

金のフレーズやスーパー英単語の解説では英単語の理解が不十分に感じられる方に向いています。より詳しいレビューは『世界一わかりやすいTOEICテストの英単語レビュー:金のフレーズと比較』をご覧ください。

英単語を、じっくりと深く理解しながら学びたい人向けの単語帳です。

銀のフレーズ(TOEIC450程度以下の方が金フレとセットで使うならオススメ)【ロースコアから900目指す人の出発点】

gin-no-phrases

対象 TOEIC450以下相当-500レベル
収録単語数 見出し1000単語
収録方法 4段階の難易度順
著者 TEX加藤
単語の質 ★★★☆☆(3/5)
例文の質 ★★★★★(5/5)
出題情報 ★★★★★(5/5)
おすすめ度 ★★★★★(5/5)TOEIC450程度以下で金のフレーズと併用ならばオススメ
価格 961円(税込)
発音記号 あり

この単語帳は金のフレーズより一段階単語のレベルを落とした単語帳です。これだけでは、TOEICを受験するための単語数としては少なすぎるため、単独での使用はおすすめしません。

ですが、単語力が低めの方が、金のフレーズと併用するのであればオススメできます。

金のフレーズと併用した場合には、550個の単語が重複することになるので、中には損をしたと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、収録されているフレーズは全て別々になりますので、むしろ同じ単語を別のフレーズで学びなおすことができて記憶が定着しやすいです。

詳しいレビューは『銀のフレーズと金のフレーズどっちを買う?迷ったらどっちも買うのがオススメ』をご覧ください。

TOEIC450以下の方がTOEIC800-900程度まで目指したい場合に、銀のフレーズ+金のフレーズがオススメの単語帳組み合わせです。

おススメしない単語帳 DUO3.0


対象 大学受験者、TOEIC730程度まで
収録単語数 見出し1600単語・熟語1000
収録方法 例文560の中に単語・熟語が入っている
著者 鈴木 陽一
単語の質 ★☆☆☆☆(1/5)
例文の質 ★☆☆☆☆(1/5)
出題情報 ★☆☆☆☆(1/5)
おすすめ度 ★☆☆☆☆(1/5)
価格 1296円、別売CD1296円(ともに税込)
発音記号 あり

大学受験用の単語帳として大きな支持を受けているDUO3.0です。

TOEIC用単語帳として使った方がいいか、という疑問をお持ちの方が多いのであえて取り上げます。

DUO3.0は、基礎的な単語から学術系の基礎単語までをカバーしている、大学受験用の単語帳として良く作り込まれた単語帳です。

しかし、あくまで大学受験用のものであって、TOEIC向けに作られた単語帳ではありません。

そのため、収録単語にTOEICには全く出ないものが多く含まれています。また、例文がTOEICの出題文とはかけ離れています。TOEIC用の単語帳ではないのでTOEIC出題情報は皆無です。

現在大学受験勉強をしている人で、TOEICでは特にハイスコアを求めない、というかたがDUO3.0を使うのはいいと思いますが、大学入試や入学後の就活で活用するためにTOEICスコアを大きく上げておきたい、という方は、TOEIC用の単語帳を一冊用意して学習することを検討したほうが良いと思います。

まとめ

この記事でおススメした単語帳は以下の通りです。

TOEICは、単語力がスコアに直結するテストです。

是非、良い単語帳を選んで、その単語帳をやりこんで、大幅なスコアアップを達成していただければと思います。


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